カプサイシンを利用した獣害忌避実験
獣害に対するアプローチは無数にあります。フラッシュなどの光、忌避音、超音波、電気柵、檻、、、、その中でも「匂い」に関するものというのはどうなんだろう。
一般的に野生の動物、特にイノシシやシカは人間の何倍もの嗅覚をもっているとされている。実際に匂いを使った動物の忌避剤なども売っている模様。オオカミのおしっこなんてものも売っているらしい。が、多少の効果はあるものの長期間において効果が持続するものというのはなかなか見当たらなかった。
例えば、以下の資料では、「臭いや味による5種の忌避資材は、イノシシに対して全く効果を示さない。点滅ライトはイノシシに 対して忌避的な影響を与えることができるが、その持続期間は短く効果は十分ではない。」と書いてある。
平成23年度戦略的基盤技術高度化支援事業
「カプサイシンとインターカレーション技術による循環環境適応型生物忌避剤
のプラスチック成形技術の研究開発」
ふ~~~~ん
本当かなぁ?
疑問をもったら明らかにしたいのが研究者
既存研究と異なるアプローチで、本当にカプサイシンが効かないのかためしてみることにした。
まず、私が気になったことは二つ。
- カプサイシンの量によって忌避効果が異なるのでは?
- 食べるや匂いを嗅ぐだけでなく目に染みる等のアプローチはありか?
唐辛子の種類によってカプサイシンの含有量が異なる。何かに塗布したところで時間が経てば、そもそもカプサイシンの量はたいして多くないかもしれない。
カプサイシン以外に忌避効果があるものもあると思うが、とりあえず今回は「カプサイシンはイノシシに効くのか」にコンセプトを絞る。
ということで、もっともカプサイシンの含有量が多い唐辛子ってなあに?
ということで、キャロライナリーパーを購入
これを使ってイノシシを対象に実験をしていく。
第一フェーズ大柳システム mist
カプサイシンは水では溶けず、酒や酢に溶けるらしい。試行錯誤してみて、コスパの良い希釈液の作り方も発見。そして、キャロライナリーパーをつけ込んだ焼酎を希釈し、ポリタンクに入れた
ポリタンクに入れた希釈液をポンプで吸い上げ、ミストとして噴出するシステムを構築。Arudinoで動作。これをシカやイノシシの通り道に設置してみる。
とりあえず、タイマーで起動し、数週間実験をしてみる。
第二フェーズ 直接攻撃
召し上がれ♡
3週間ほど置いてみたが、んー残しているなぁ
残しているということは、効いているということだと思うのだが。
もう少し、厳密に検証していこうと思う。